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#404 29/09/03

環境にやさしい美味なるもの、ベルーガ・チョウザメ

英国の科学雑誌「ニューサイエンテイスト」誌9月20日号の9ページによれば、世界の美食家が恋をしてやまない、その「黒い黄金」についての少し嬉しい報道をしているので、その報道(本当か否かは知らないよ)を紹介したい。なにしろ高価なものなので、「老生」もさほどたびたび食するものではないが、それでもキャビアを希に食するたびに、その将来が懸念されているチョウザメに対して罪悪感を感じているので、こういう記事は大いに有難く思う次第である。

『チョウザメについてはその保護を叫ぶ国際的な団体が、現存するチョウザメの数の計算を誤ったため、今では絶滅種なのではないかとする意見が強い。ベルガ・チョウザメの価格はキログラム当り3千ドルにのぼるこのカキャビアを生むチョウザメの漁獲を従来通り続けられるとする決定の背後には、漁業関係の専門家の誤った計算があったという。

『ベルーガ・チョウザメの寿命は百年以上である。産卵はチヨウザメの一生のあいだに相当回数にのぼるが、それでもサメを殺さずに採卵する方法が開発されようとしている。

『ベルーガ・チョウザメにホルモンを注射することによって、サメを殺さずにすむ手法を開発したのはカザフスタンの科学者であり、その発表は今年の7月に行われた。このホルモン注射により、チョウザメは体をマッサージしてやれば、数分のうちに産卵する。

『ただし、問題もあり、開発者の名前からパヅシュカと呼ばれるこの手法では、テクスチャーが劣るとされ、高級キャビアにはならないと言われている。しかし、ワシントンDCにある野生動物保護団体のエレン・ピキーチュは、この手法を見学した後に、「キャビア採取業者にとってはこの手法は大いに有益である」と言っている。

『他方では、サメの体に小さな傷をつけるだけで採卵が可能だと、ロシアの研究者たちは言う。この研究者たちによれば、「帝王切開」をすればサメを殺さずにすむはずと言う。

そこで消費者の側の選択としては、キャビアを食べないで済ますか、味は劣るがサメを殺さないですむキャビアを選ぶかという問題になる。

「老生」も環境問題には大いに関心がある。しかし食い物についてはまことに『いやしい』「老生」としては、やはり食べるからには味が良いほうが望ましい。旨くないキャビアなどは食いたくもない。

しょせんキャビアなどというものは毎日食うものではない。一年間に食う回数を少し減らして済むのであれば、不味いキャビアなどを食う必要はない。

サケの卵、つまりイクラで十分我慢できるではないか?サケは生まれ故郷の河を遡上して産卵後はどうせ死ぬのである。どうせ死ぬ魚の卵を食ってどこが悪いのか?少なくともチョウザメの卵を食うよりは犯罪性はすくないのだ!

次回のイギリス訪問から帰国のときにロンドン空港の免税ショップで買う場合は、「帝王切開」のキャビアか、あるいは「マッサージした」キャビアかわかるようにラベルが貼ってあればよいのだが、どんなものであろうか?


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