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#345 26/01/03

三人称単数(彼)から一人称単数(私)への変更

このページを書き始めてから数年、「老生」は350近くの雑文を三人称単数で書いてきている。その理由は単純で、自分のペンネームを『多田野年頼』という少しふざけた名前を使ったからであった。ところが、実際に書いてみると、これがなかなか難しい。なにしろ『多田野』はネーテイブ英語人でもないし、また語学専門家でもないのだから。

読者はこれまでの350近くの文章の中で、特に英語の部分で、『私』と『彼』の混乱からくる誤りを数多く発見できるであろう。そこで『私』はそもそも何故、三人称を使い始めたのかとその理由を考えて見た。事実、『俺』を『彼』と呼ぶのは結構難しいものである。そのようにした理由は特にない。一寸したつまらぬユーモア感覚であったろう。しかし、その『ユーモア』は『私』には通じても、一般読者には通じない。一方、自分を彼と呼び続けるための代償は結構大きいのに気がついた。

前記のように、『私』は英語の教師でもなく、まさに『唯の』ビジネスマンである。『彼』から『私』に変更することで誰かに迷惑をかけるであろうか?答えは『ノー』である。それでは『私』の努力には意味がない。というわけで、本拙文から『俺』は俺でやろうではないかと決心した。ペンネームは相変わらず『多田野年頼』である。ペンネームを使うこと自体にもあまり意味はないのだが。

つまらぬ動機で始めてはみたが、この『俺』を『彼』と呼ぶ作業は、心理学者でもなく、俳優でもない、唯のビジネスマンにとってこれほどの負担になるとは考えもしなかった。最近では、このままでは変質者にでもなりそうなほどの負担になり始めた。主たる業務である貿易業務においてさえ「正直はベストポリシー」と考え、常々それを実行している「多田野」だから起こることなのかもしれないが・・・・・

このページでは、少なくともビジネスで時折必要な「取り繕い」とか「潤滑油」としてのささやかな「嘘」を廃して、全くの「オノレ」が己の言いたいことを言いたいままに言う、というのが主眼であった。一人称単数か三人称単数かなどはどうでもよかった。ところがこのところずっと、この一寸したばかげた芝居のコストが結構高くつくことに気がついていた。もし読者のどなたかが「老生」同様に自分のサイトを作りたいと考えておられるとすると、「老生」の犯したような間違いはなさらないように、とアドバイス申し上げたいほどである。演技が好きな方々には問題はないとは思うが・・・・・

さて、ここまで書いて少々気が楽になった。なにしろこのばかげた独りよがりのユーモアに「さよなら」を言ったわけだから。ただ、一方では、肩の荷をおろした分だけでも文章の内容を、面白く、役に立ち、社会的にもこの母なる地球にも有用な文章にしなければならぬ、という別の重荷が発生したという思いもあるのは事実である。

この「俺」スタイルで書く最初の文章に、いつもの「ニューサイエンテイスト」2003年第一号(1月4日号)からの有用な文章の引用を許して頂きたい。15ページにあるもので、正に母なる地球のグリーン化に有用なるささやかな情報である。

「赤ワインから抽出した物質が果物を長持ちさせる。果物篭の中身をいままでよりずっと長持ちさせるのである。赤ワインから抽出される健康によい物質によってである。

「葡萄から抽出した抗酸化物質であるトランスレスベラトロール(TR)溶液のなかに林檎を漬けると、通常は2週間の賞味期限が3ケ月まで延びる。葡萄そのものは、普通は林檎より長持ちしないが、それでも普通の2倍ないしは2週間はもつようになる。   

「このアイデアはある直感に基づくものである。マドリッドのコンプルーテンス大学のアンヘル・ゴンザレスとそのチームはTRが果物類に発生する真菌類を効果的に殺すことを実験で証明した。イーストやカビ類によって発生する各種の弊害、特に果物や野菜類をしぼませるのに対してTRにその防止効果があることは既によく知られていた事実である。そこでこのチームは、葡萄や林檎に害を与える真菌対策として、このTRで表面をコートすることを考えた。結果は非常に良好で、近々ジャーナル・オブ・アグリカルチュアー・アンド・フッド・ケミストリー誌に発表されることになっている。

「このTRは赤ワインの含む成分の一つであり、適量に赤ワインを飲む人々にとっては心臓病やガンにさえ効くと考えられているものである。その理由は、通常の細胞化学によって発生するフリー・ラデイカルによる酸化プロセスをストップするためと考えられている。フリー・ラデイカルははやく除去しないと細胞に害を与える。果物や野菜の場合、抗酸化物質が組織の破壊を防ぎ、真菌類による病害を防ぐのである。

「ゴンザレスのチームの研究では、ほんの少量のTRで有効という。それも葡萄一粒に対して4マイクログラムである。ということは葡萄の皮に通常含まれる量の半分に過ぎないということである。林檎の場合でも、ほとんど葡萄の場合の量で、収穫60日後でも有効であった。中には75日後でもOKというのもあった。この処理をしない林檎はわずか2週間でしぼんでしまった。

「チームのその後の研究によれば、TRはトマト、アボカードにも有効とのことである。チームの目下の研究は、TRの製造コストの引き下げであり、今後1年半程度で商業的生産が可能と見られている。

さて、上記のニュースはいかがであろうか?「老生」は地球緑化運動には賛成者の一人である。TRが低コストで商業生産された暁には、「老生」自身の会社は輸出入を主たるビジネスとしているので、TRを日本に輸入して販売することも可能である。

実はすでにゴンザレス・チームとEメールで接触を始めている。「彼」から『俺』に変わっただけで「老生」がかなり積極的になったと、読者は感じられるであろうか?本人はその積もりであるが・・・・・

販売は例えばインターネット販売をすれば、特に販売要員を増やす必要もなく全国のJA辺りに売れるではないか?ただし、全国の農薬製造販売業者を敵にすることは間違いあるまい。が、やりがいのある仕事であることは間違いない。


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