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#225 11/01/01

ヒト遺伝子の数は3万から3.5万?

2001年1月6日の英文読売に次のように報道されている:

「日本人、ヨーロッパ人、それにアメリカ人からなる科学者のチームがヒト遺伝子の総数は3万と3.5万の間のどこか(従来の定説では10万とされていたので約三分の一)であるとアメリカの研究者が4日に読売新聞社に語った。

「もしこの新しい数字が事実なら、科学者が生体としての人間の設計図を解き明かすのがはるかに容易になるであろう。そしてこれら研究者が語ったところによれば、このことは生命科学研究に劇的な変化をもたらすであろう。

「この国際的研究者チームは彼らの発見を今年2月にもある科学ジャーナルに発表を予定している。

「この研究者チームが所属する米国ヒトゲノム研究所のある研究者がヒト遺伝子の数は従来言われていた数をはるかに下回ると認めた。しかし、この研究者はさらに研究を続けなければ数字の意味するところを十分把握することができない、と付け加えることも忘れなかった。

「遺伝子はヒトゲノムの一部である、あるいは両親から子供に受け継がれる人体の設計図でもある。

「これら遺伝子の総数を正確に数えるにはDNAには四つの塩基の構成が完全に解読されねばならない。昨年6月にこのチームはすでに90%を解読したと発表した。従って、ヒト遺伝子の数は最近の分析でも公式には『未決定』との事である。 しかし、非公式には、チームはすでに遺伝子総数は3万から3万5千の間という結論を出している。

「この最新の数字はコンピューターを使って発見結果とすでに解明されている他の生命体のゲノムとを比較することによって導き出されたものである。

「最近なされた別の研究によって一つ以上のタンパク質 − 異なったタイプのタンパク質は異なった機能を持つ − が遺伝子によって産出されることを明らかになった。従い、遺伝子総数がわずか3万から3万5千であるとしても、30万以上のタンパク質がそれから形成されるので多様な生命体の誕生には十分な数なのである。

「ショウジョウバエの遺伝子総数は1万4千であるのに対して線虫のそれが1万8千、そしてアブラナのそれが2万5千であることはすでに明らかにされている。

さて、この新しい数字が正しいとなると、従来の数字と比べて何という大きな変り様であろうか。三分の一への減少は大きな減少である。このような変化はどうして起こるのであろうか?科学者ではない「老生」には推定すらおぼつかない。誰にも色々推定はされるが誰にもわからない事柄の一つなのである。

一方「老生」の信じるところであるが、定説をひっくり返すのは常に至難である。特に科学の世界ではそうであろう。新説を持ち出すには非常なる勇気が要る。さもなくば笑いものにされるだけであろう。

「老生」の推定では、この科学者チームはそれなりの根拠があるのであろう。さもなければかれらの発見を発表する筈がないではないか。そのように「老生」は確信する次第である。


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