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#079 31/05/99

自動車排出のダイオキシンは従来の政府計算の250倍

5月29日付け英文読売を読んで仰天した。最新の調査によると、日本中の自動車から年間に排出されるダイオキシンの量が17グラムで、これだけの量があればモルモットを1,400万匹殺せるというのである。「老人」も人並みに己の自動車を持ち、自宅と会社の間の交通に用いているが、それが恐ろしくなってしまった。まずその記事を引用する。

「この国で自動車から排出される猛毒のダイオキシンの年間総量が17グラム・・・従来日本政府が推定していた量の250倍に当たる・・・と、国立環境研究所によって最近行われた調査結果が出た。

「科学者によると、これだけの量に直接暴露した場合、1千四百万匹のモルモットを殺すに充分な量との事である。

「京都大学工学部の一グループが10年前に行った調査に基づく推定値によれば、一年間に自動車から排出されるダイオキシンの総量は0.07グラムであった。そして、政府はこの数値を、交通から発生するダイオキシンの量として各種の計算に使用してきた。

「しかしながら、ヨーロッパ諸国の推定値は、この京大調査の数値より、100倍から1000倍の数字を用いている。例えば、ドイツでは交通からは生するダイオキシンの年間総量を145グラムと推定し、ダイオキシン発生の主たる発生源を自動車と焼却炉と見なしている。

「自動車の排気に含まれるダイオキシンの量が公式に測定されたのは、日本ではこれが初めてである。しかし政府は、まだ自動車の排気ガスに含まれるダイオキシンの量的規制を定めていない。

「自動車から排出されるダイオキシンは、国中の、他の各種の発生源から発生するダイオキシンの総量の1%にもならないが、この調査は、自動車も部分的ではあるがダイオキシン汚染に責任がない訳ではないことを示している。推定としては、全国の年間ダイオキシン発生量は2000から3000グラム程度と思われる。

「茨城県筑波市にある環境庁に属する研究機関の宮原氏を含む研究者グループが1997と1998年に調査を行った。その調査結果は、英国の化学雑誌CHEMOSPHERE誌に近く掲載される予定である。

「調査の内容の概略は、高速道路のトンネルの換気装置から回収した自動車の排気ガスに含まれる微粒子を分析したものである。これら研究者が確認したところでは、排気中の微粒子1グラム当たり平均242ピコグラムのダイオキシンが含まれるとのことである。

この記事から理解できるのは、先ず自動車を発生源とするダイオキシンは、他の発生源のダイオキシンと比較するとわずか1%というのは、少なくとも自動車を毎日使用している人間としては、少々良心の痛みは減った、というのが「老人」の本音である。自動車を使わなければ生活ができない田舎住まいだからである。

日頃、車は不要な場合には使わないように努力はしている。かって若かりし頃はドライブを楽しむために車に乗った時期もあった。しかし「老人」は、環境問題に関心を持ち始めてからは、車をなるべくつかわないように、出来るだけの努力をしている。しかし、完全に使わないとなると生活が成り立たない。

次ぎの問題は、政府の対応である。少なくともこの記事によれば、環境庁の付属機関である宮原氏を含む研究者が97年と98年に調査が行われ、その結果がイギリスの科学雑誌に近く発表されるのである。何故イギリスで発表されるのか?理由は恐らく、調査内容を世界的に発表するのに適した雑誌なのであろう。

ともかく、自動車から排出するダイオキシン量が全体の1%ということは、一般焼却炉からの排出が99%という事である。今更ながらゴミ焼却にまつわる諸々の問題の重要さを認識した次第。特に「老人」の住む町は、ゴミの分別に熱心である。例えば、「老人」がタバコを吸うと、吸殻を家人がブツブツ言いながら、タバコの紙巻部分とフィルターの部分をより分けてから屑篭に入れる。

町には分別のルールがあって(1)可燃性のゴミ(紙くず等)、(2)生ゴミ、(3)燃やせないゴミ(ビニール、プラステイック、セロファン、タバコのフィルター等)、(4)リサイクルゴミ(ガラスビン、アルミ缶、スチール缶)等の4種類になる。

家庭内での分別の煩わしさに、ブツクサ言っていた「老人」ではあったが、これを機会に大いに反省し、分別賛成論者に変身すべく努力する積もりである。

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