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#069 07/04/99

政府61万ドル国連に拠出、地雷除去の目的

4月7日付け英文読売新聞によれば、この度日本政府はペルーとエクアドル間の紛争地域に敷設された地雷除去の目的で、61万ドル(日本円換算約7千4百万円)を国連に対して拠出することを決定した由。これは、昨日(4月6日)外務大臣が発表したと報道されている。

カナダと米国も、この国連主導で行う地雷除去計画に参加する予定らしく、除去すべき地雷の数は10万個と推定されている。ペルー、エクアドル間では、昨年10月に、国境紛争を終結すべく合意がなされたが、平和交渉が合意に達しても、例によって紛争地域に地雷が残された訳である。

「老人」はこのページの#52(2月4日付)で、世界中に現在除去されずに残されている対人地雷の総数が1億1千万個と推定されていると書いた。そして、それら地雷を購入した原価にして1個5ドル程度の地雷ではあるが、その除去には原価の数10倍掛かると推定されることも書いた。

そこで、簡単な算術をしてみよう。計算を簡単にするため、この除去コストを原価の30倍と仮定しよう。すると1ケ当たりの除去コストは150ドルである。日本政府の拠出金が61万ドルとすると、この61万個で4千個の地雷が除去される計算になる。4千個は10万個の4%に過ぎない。勿論、ペルーとエクアドルのおろかな紛争の結果として残された地雷処理の経費を、日本だけが負担するのも公平ではない。だから、カナダも米国も参加するのである。それにしても、わずか4%とはいかにも少なくはないだろうか?

これは、エクアドル・ペルー紛争についてのみの数である。全世界をみると、前記のように1億個以上もが未処理である。そして、前にも書いたように、20分に1名の割合で罪も無い民間人が死ぬ、あるいは大けがをしているのだ。ペルー・エクアドル国境地帯における地雷除去のコストのわずか4%を負担しようという発想は一体どこから出てきたのであろうか?言うまでもなく、わずか4%でも「ゼロ」よりはましではある。しかし、これでは焼け石に水のレベルである。それで本当に相手にとって助けになるのか?

このページを書き始めてから約20分が経過した。つまり、この20分の内に世界のどこかで1名が、死んだか、大けがをしているのだ。それを考えると、「老人」はたまらない気がする。何か「老人」に出来ることはないのか、と真剣に思う。前に引き合いに出した本ページ52に記したNGOとして活躍されている吹浦忠正氏のように、民間ボランテイアとして活動するか?そうすると「老人」の会社の経営はどうなる?家族も従業員も路頭に迷うことになる。加えて体力勝負は始めから考えていない。「老人」の老人たる所以である。従って、それは出来ない。

出来ると考えられることは、例えば、こうしてホームページを書くように、体力を用いずに、他の人々に対して呼びかけることはできる。ただし、「老人」の呼びかけに対して何人が耳を傾けてくれるかは、全く別問題ではある。でも、それでも良いのだ。何事もやって見なければ、結果は判らない。

そこで、そもそも2月4日にNHKラジオで聞いた「ラジオ談話室」に出演して、地雷除去を目的としたNGO活動を実行しておられる吹浦氏に接触して、「老人」にできるボランテイア活動なり寄付なり、「老人」の身の丈に相応しい形での協力の有無を問い合わせようと考える。

この吹浦氏の連絡先は全く分からない。NHKは知っている筈である。仕方が無い。明日はNHKに問い合わせて連絡先を教えて貰うしか方法はないであろう。E−メイルでNHKに問い合わせよう。結果がどうなるか。いずれ何日か後には、このページでお知らせしよう。

繰り返しになるのが、いささか恥ずかしいが、前記の本ページ52にも書いたように、こういう場合にこそ「自衛隊」の出動が望ましいのではないだろうか?

目下はからずも「ガイドライン」の議論がかしましい。これは勿論、日本の防衛に関して、日米間の協力関係に係わる線引きの問題である。憲法にも係わる重要問題であるから、これはこれでしっかりと議論すべきであろう。

しかし、地雷除去のような完全なる平和的問題についての自衛隊の海外派遣は、あまり議論の余地はないのではないか?言うまでもなく、相手国即ちペルーとエクアドルが希望し、その希望に基づき国連からの正式要請さえあれば、地雷除去の専門家の派遣は全く問題がないと「老人」は考える。

存在理由さえ憲法上保証されていない自衛隊。私生児的扱いの自衛隊である。三島由紀夫ではない「老人」は自衛隊を特に肯定も否定もしない。しかし、事実として自衛隊が存在しているのは明らかである。国家予算の相当なる部分を使って存在しているのだ。存在しているものを有効利用しないのは無駄である。

湾岸戦争の時に、金しか出さない「成金日本」として国際的に非難されたことを記憶している同胞は多いと思う。しかし、後方であろうが前方であろうが、戦闘行為に関係するのはやはり憲法上問題がある。憲法の問題は別途に議論するとして、戦闘に全く係わりの無い地雷除去が平和的活動であるという認識に対して反論はないであろう。いわば、「縁の下の力持ち」的仕事である。こういう仕事こそ日本は率先して行うべきではないかと、「老人」は考えるが、いかがなものであろうか?

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