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#054 07/02/99

地方公共団体が談合を勧めたか?

2月6日(土曜日)のデイリー読売紙は、世間に知られたクボタ社を含む3社が、水道管などに使われるダクタイル・パイプの入札に関して40年以上も「談合」を行ってきたとして、告発されたと報じている。

談合それ自体は、「老人」は驚かない。談合を良しとはしないものの、商業を営むものにとって、利益の追求は、ある意味では当然である、と「老人」は思うが故である。一定の条件に置かれた場合、「老人」としても、同様な事を行わないという保証はない。悪事をしてまで利益を追求したいとは勿論思わない。しかし、それと同時に、会社の生死を決める事態で、仮にそれ以外に生き残る術がない場合には、普通なら行わない選択もせざるを得ないことはあり得るであろう、という意味においてである。

「老人」にショックを与えたのは、新聞にある上記の見出しに加えて、サブ見出しとして、"営業担当者によれば、地方公共団体がこのカルテルを勧めた"という点である。先ずは、その記事を下記したい:

「わが国を代表するダクタイル・パイプの製造メーカー3社が価格コントロールを目的としたカルテルを組んだとして談合の訴追を受けている事実に加えて、驚くことに、これらメーカー3社の営業担当者が本紙に語ったところによると、入札に当たって、地方公共団体が、"厄介な"計算のわずらわしさを嫌って、統一価格で入札するようにと、これら担当者を指導したそうである。

「公正取引委員会はこれら3社に対して、東京地検に刑事告発を行った。それによると、これら3社は何十年にもわたり、現在の価格で年間1150億円に達する市場を独占し、水道をはじめとする各種の公共サービスの価格を吊り上げてきたとの事である。

「しかしながら、これら3社の営業担当者によれば、東京都と横浜市を含む複数の地方公共団体は、これら3社に対して、いつものやり方で入札するように、と指導した由である。

「価格が上がったり下がったりすると、その度に役所はコスト計算をせざるを得なくなり、地方議会に価格の変更について色々説明しなければならなくなる。それが面倒だから価格を統一せよ、と指導されたとの事である。3社は、当然ながら、最近の落札価格を基にして価格統一を決定し、応札していたとの事。

「読売新聞社が確認した限りでは、1993年から1996年までに東京都水道局が行った7つの主要な入札で、7種類のパイプの価格は全く変動が無かった。例え3社の中のどこが落札するにせよ、である。

そこで「老人」としては、一体公共サービスとは何なのかと考えるざるを得なくなる。語義としては、公共サービスとは国民になにがしの利益となるようなサービスを提供する事であるのは言うまでも無い。が、ここで伝えられるところによれば、地方公共団体の役人は、己の"厄介な"計算を省くために、国民の利益などはそっちのけの手配をせよと3社に要求しているのである。これが公僕に求められている仕事なのであろうか?断じてそんなことはない筈だ!

この国では不幸にして、公僕と頭の空っぽな市民との間に、役人が主人であり、馬鹿な市民は主人の言う通りにする、という暗黙の了解さえあるように思われる。理屈では、このような取り決めは50年前に消滅している筈なのだ。が、悪習慣はなかなか消えない。声無き大衆、そして多分、愚かな大衆は、やはり声をあげないのだ。

どう考えても、誰かが声をあげる事が必要なのだ。いや、誰かではなく、国民の全てが声をあげるしか、この国の官僚支配は無くならないのだ!声をあげようではないか、賢明なる同胞諸賢よ!この国の将来のために。皆さんの子孫のために、なのだ。

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