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遅い燃焼と早い燃焼

 エネルギー平衡の原則から見れば結局は同じことではありますが、爆発のような早い燃焼と、たき火や人間のような遅い燃焼とのただ一つの違いは、燃焼のスピードの違いだけです。爆発は燃焼のスピードの最たるものなのに対して、われわれ人間もゆっくりではありますが燃焼はしているのです。ただ、そのスピードがとても遅く、しかも管理された状態での燃焼なのです。酸素と炭素を消費し、反対に、水、二酸化炭素、そして活性酸素(フリーラデイカルまたは悪玉酸素とも呼ばれる)を生み出しています。この遅い燃焼により生み出される熱は人間の身体を温め、それによってわれわれ人間は生きることができるのです。燃焼が管理できなくなったり、身体に危害を加えることを防ぐために、身体の燃焼はとても気をつけて行なわれます。燃焼を酵素による管理下に置き、少しずつ燃焼させます。防火帯を設け、いたるところに消火器を配置して過剰な活性酸素を「消火」します。この「消火器」こそが抗酸化物質(アンチオクシダント)なのです。この抗酸化物質には二つのタイプがあり、一つは酵素の形の抗酸化物質であり、二つ目は化合物としての抗酸化物質です。

 酵素としての抗酸化物質は人体の第一の防御機構として活性酸素の害から身を守り、化合物としての抗酸化物質は第二の防御機構です。この章では、先ずこの第二防御機構である化合物としての坑酸化物質を考えて見ましょう。

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