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翻訳者あとがき

 本書の翻訳は多田野年頼が行った。医学の専門家ではない翻訳者にとって、これは正直なところ、非常なる重荷であった。1997年の秋に友人のクレイトン博士から依頼され、内容について非専門家ながら、ある種の納得をしたので引き受けた次第。早速同年9月から翻訳を開始。終了まで約3ケ月掛かった。

 クレイトン博士の言う通り、発ガン物質に囲まれた現代人の1人として、自分も現在の環境に大きな疑問を持つ翻訳者としては、1人でも多くの人にこの内容を伝えたいとの気持ちから、多くの時間を使って翻訳した。朝の2時、3時まで作業というのは当たり前の生活であった。ささやかながら1つの会社を経営している翻訳者にとって、この年齢で頑張り通せたのも、恐らくクレイトン博士の提案を、翻訳遂行中にも実行していたのがエネルギー源として効いたのではないかと思っている次第。

 さて、翻訳が完了すると、やはり出版したくなるのが人情である。人を介して著名な出版社に原稿を持ち込んだが、前向き検討するとの返事を得てから既に半年が経過した。出版社の編集者の持つ時計は、貿易会社を経営する翻訳者の時計と目盛が異なる様子である。

 その間に翻訳者の古い友人がガンに罹った。わずか2ケ月の間に驚くほどの進行で、今ではもはや時間の問題となってしまった。この書物によって古い友人を救うことが出来なかったのは、翻訳者の心の重荷として重くのしかかった。営利目的で苦しい翻訳作業をしたわけではなかったので、インターネットにて関心のある読者にはフリーにアクセスして貰うべく決心するのに時間は掛からなかった。

 ますます高齢化する社会の中で、「健康な長寿」こそが今求められる大きなキーワードの1つであろう。1人でも多くの方が、そのための「コツ」を身につけて頂き、健康な長寿を実現して頂くことを願いつつ。

 

1999年4月

多田野 年頼

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