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代替の方法:栄養学的アプローチ

 確かにビタミンKは骨を健康に保つために重要なものではありますが、ビタミンKだけが重要というわけではありません。その他にも、栄養的アプローチから行う骨粗しょう症対策が3つあります。ビタミンKと併用するものもあり、単独使用のものもあります。それらはミネラルの仲間ではありません。医学界では、まだまだカルシウム錠剤に頼るのが現状ですが、ミネラル類(カルシウム、マグネシウム、リン等)は、その他の栄養状態の全般が満足すべき状態の場合に限れば、確かに骨に沈着し、骨粗しょう症に有効です。そして、そのような状態の場合には、カルシウム摂取が悪いわけはありません。ただし、そうでない場合、つまり他の栄養条件が不満足の場合には、いくらカルシウムを摂取しても役に立たないのです。若い頃のカルシウム摂取、つまり育ち盛りの頃のカルシウムはおそらく骨格形成に寄与しているでしょう。乳製品の好きな若い女性は、確かにカルシウムをどんどん骨に蓄積しているように見えます。でも、だからと言って、それが後年になって役に立つ保証はありません。例えば、アフリカ諸国のように、摂取カルシウムが低いのに、骨粗しょう症の発症例が少ないケースが多いのです。これと反対に、スエーデンのように、カルシウム摂取量が多くても、骨粗しょう症が多い国もあるのです。

 どうやら人間は、長い進化の歴史の中で、カルシウム摂取量の変化に適応する能力を身につけてきたようです。子供時代に摂取した高いカルシウム量と、後年の骨粗しょう症による骨折のリスクとの相関関係があるにもかかわらず、後年におけるカルシウムの大量補給の医学的統計結果は必ずしも明るいものはないようです。

 集められた各種の医学的証拠を表面的に観察しただけでは迷子になるだけです。骨は確かにカルシウムで出来ています。カルシウム不足(これは容易に測定可能です)は確かに人を骨粗しょう症にします。だから全てをカルシウムのせいにしよう、これは実に簡単な結論で、それなりの説得力もあります。しかし、事実は次の通りです。つまり、カルシウムは確かに重要ではありますが、カルシウム以外の何か他の骨成長因子が不足していれば、たとえカルシウムを食品あるいは栄養補助食品として充分に与えても骨の形成につながらないという事です。第1に、カルシウムが失われること自体が、骨形成因子が欠如しているからなのです。この点こそが先ず正しく理解されねばならぬ事実なのです。

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